1台の携帯電話で2回線使用

・0035ビジネスモードとは

携帯電話はいまや一人一台の時代に入っています。
総務省の調査によると、2011年度の時点で、携帯電話の普及率は100パーセントを超えています。
すなわち、日本の人口よりも携帯電話の台数が多いということを意味しています。
普及率の内訳には、携帯電話とスマートフォンが含まれているので、利用者が両者の2台持ちという使い方をしていることが普及率が100パーセントを超えた理由と考えられます。

携帯電話の普及率を見るまでもなく、ビジネスにおいて携帯電話は必須のツールとなっています。
理想を言えば、ビジネス用とプライベート用の携帯電話の2種類を使い分けたいところです。
しかし、携帯電話を複数所有するということは、台数分の利用料が発生するということです。
経費を考えれば、複数もちは避けたいところといえるかもしれません。

たとえば、NTTコミュニケーションズは、1台の携帯電話をビジネス用とプライベート用で使い分けられるサービスを提供しています。
具体的には、「0035ビジネスモード」という名前でサービス展開をしています。
0035ビジネスモードは、事前に登録した携帯電話の通話料を、ビジネス分とプライベート分とで別々に請求するものです。
したがって、プライベート用の携帯電話をビジネス用として使用する場合でも、ビジネスで使った通話分だけを会社の経費として計上することが可能となります。

コピー機が必要

・やっぱり欲しいコピー機

どんな業種のどんな事務所であっても、大抵1台は設置してある機械として、コピー機があります。

コピー機は、「プリンター」や「複合機」などと呼ばれることもあります。
複合機というのは、コピー機能だけでなく、スキャン、FAXなどの複数の機能を持たされたコピー機のことです。
会社のレベルで設置してあるコピー機は、そのほとんどが複合機となっています。
したがって、新規にオフィスを開設するときには、この複合機の導入を考える必要があります。

複合機には、その大きさや機能などによって非常に多くの数が販売されています。
当然、製品によって値段が変わってきますので、不必要に高価なものを購入することが無いように、実際の使用を想定して条件を設定していきます。
購入の際には、その条件をもとに、予算の範囲内で選択することになります。

複合機の導入を考える

・複合機の魅力

「複合機」とは、本来は、複数の機能を持った機械のことをいいます。
しかし、一般的には複合機というと、スキャナーやファックスなど複数の機能を持ったコピー機のことを指します。

複数の機能を1台で担うことによって、複数の機器を設置する必要は無く、複合機を1台設置するだけでいいので、機械が設置スペースを占有しないという利点があります。
ただし、同時に、複数の機能の中でどれかが故障してしまうとほかの機能まで使えなくなる事態が起こりえます。
とはいえ、一台でいくつもの役割を果たしてくれる複合機の魅力は、多少の欠点をカバーしてしまいます。

家庭用のプリンターやファックス、そしてスキャナーなどが乱雑においてあるオフィスより、立派な複合機が一台設置されているほうが、いかにもオフィスという感じがしてくるものです。

複合機選びの前に

・必要性の確認

複合機を導入する前に、あらかじめ確認しておきたいことがあります。
一番重要なのが、複合機を導入する目的です。
複合機は、コピーだけでなく、スキャンやファックスなどの機能を持った機械です。
複合機は決して安い買い物ではありませんので、慎重に選びたいところです。
しかし、実際の使用を想定したら、コピーもスキャンもしない、ただファックス機能だけがあればいい、ということになったら、複合機は必要ありません。
この場合なら、ファクシミリさえあれば十分だということになります。

必要性を確認したら、いよいよ複合機の選定を行います。

・予算の想定

まずは予算を設定します。
複合機を製造・販売しているメーカーは数多くあり、製品ラインナップも豊富にそろっています。
当然、値段も幅広く設定されています。
それを機能だけで選んでいったらとんでもない高級機にたどり着いてしまいます。
したがって、値段と必要とする機能との兼ね合いで機種を絞り込んでいきます。

プリント機能に注目

・スピードとサイズ

複合機の性能に関して、メーカーサイトや販売サイト、あるいはカタログにおいてもっとも目を引く項目は、コピー(プリント)速度の項目です。
コピー枚数の違いによって価格が変わってくるといっても言い過ぎではありません。
しかし、大量の文書をプリントすることが想定しづらい新規オフィスにとって、プリント速度はそれほど重要な意味を持ちません。
プリント性能で確認するべき点は、対応する用紙の大きさです。

一般に流通している複合機が対応している用紙は、A3サイズとA4サイズになります。
日ごろ使う書類の大きさもA4サイズを使用するため、A3サイズのプリントが必要になる場面はあまり考えられません。
また、A3サイズに対応する複合機は、多少値段が上がります。
したがって、A4サイズに対応している複合機で十分ということになります。

・モノクロ・カラー

次に注意したい点が、モノクロプリントだけに対応しているかカラープリントにも対応しているかです。
カラー対応機に比べて、モノクロ機の価格は比較的低額なので、価格だけで考えると選びたくなりますが、カラープリントを行う必要があるならカラー対応機を選択すべきことになります。
めったにカラープリントをしないというなら、モノクロ機を導入して、必要なときだけコンビになどでカラーコピーを行うということも考慮されます。

スキャナーとファックス

・スキャナー

複合機のスキャン機能に関して気をつけるべき点は、読み取り、保存がカラーで行えるかどうかです。
スキャンの解像度の数値が目を引きますが、使用の場面で解像度が問題になることはありません。
読み取ったデータがカラーとモノクロのどちらで保存されるかは、保存したデータをどのように活用するかによって決まってくるため、事前にどのような利用方法を想定しているかを確認しておきます。
また、複合機によっては、USB端子を搭載している機種があり、そのような機種では、スキャンデータを複合機から直接USBメモリに保存することができ、データの活用の幅が広がります。

・ファックス

複合機選びの際に、ファックス機能について気をつけるべきことは、実はファックス機能を標準で搭載している複合機の数が少ないということです。
標準でファックス機能に対応していない機種でも、大抵の場合はオプションで対応しています。
オプションを選択すれば、その分価格が上がることになります。
文書のやり取りをファックスを使用せずに電子メールで行うつもりの場合は、ファックス機能が必ずしも必要というわけではありません。
ただ、複合機だからファックスに対応しているということではないということには注意を払います。

印刷方式

・インクジェット

市販されている複合機の印刷方式には、インクジェット方式とレーザー方式があります。
オフィスでの用途を想定したビジネスモデルは大抵レーザー方式を採用しています。

インクジェット方式は、粒子状のインクを直接紙に吹き付ける方式です。

この方式の特徴として、価格の安さと本体を小型化できることがあります。
そのため、家庭用のプリンターではインクジェット方式を採用しています。
また、価格の安さに加えて、写真の再現性の高さがレーザー方式に比較して優れています。
ただし、欠点として、インクの消耗が激しく、インク代がかかることがあげられます。

・レーザー

オフィス用の複合機の印刷方式として一般的に採用されている方式がレーザー方式です。
この方式では、レーザーを照射したドラムにトナーを付着させ、ドラムに付着したトナーを用紙に印刷していきます。
モノクロ印刷では、インクジェット方式よりも精細な表現が可能ですが、カラーでの写真画質に関しては、インクジェットには及びません。
また、インクジェット方式に比べて高速にプリントできます。
欠点としては、機体の小型が難しいということと、消費電力の高さ、トナーなどの交換用消耗品の価格の高さがあります。
しかし、大量に印刷するような場面において、真価を発揮します。

入手方法

どのようなコピー機を導入するかをある程度絞り込むことができたら、続いてコピー機の入手方法を考えます。

コピー機の入手方法にはいくつかの種類を考えることができます。
まず、コピー機を購入する方法があります。
そのほか、コピー機をリースしたり、レンタルする方法があります。
そして、それぞれの方法において、コピー機の状態が新品か中古かを考えていくことになります。

・購入・リース・レンタル

コピー機を購入する方法が一番単純な方法です。
しかし、初期費用がひつようであったり、資産として計上されるため資産税がかかるなどの点が欠点となります。

リースする場合は、初期費用が必要ありません。
また、資産として計上されないので、税負担の面でも利点があります。
しかし、コピー機のリースの場合、大抵5年間ほどの期間の契約を業者と結ぶことになりますが、途中で解約することができないという問題があります。
解約する場合には、違約金等が発生します。
そして、リース期間中に機種の変更をするには別途料金が発生するのが普通です。

レンタルする場合の基本的な考え方はリースと同じです。
リースとの違いとして、レンタルの料金は一般的にリースより高めに設定されているため、比較的に短期間の利用を想定しているといえます。
したがって、新規開業を目指す人が利用することはほとんどないと思われます。

・新品・中古

上記の各場合のそれぞれにおいて、新品と中古について考えることができます。
中古のほうが新品より価格自体は低くなりますが、メンテナンス費用が割高となります。
また、中古の場合、メーカーが保守部品の製造を打ち切るまでの期間が短いという問題もあります。

複合機の設置

・複合機は重い

導入する複合機が家電量販店で売られているような小型の卓上タイプの場合は、店頭で購入して、そのまま持ち帰ることができます。
しかし、オフィスで一般に使われるようなタイプの複合機の場合、購入してから自分で設置するということはほぼ不可能となります。
一般的な複合機の場合、1台100kgほどの重量があるため、搬入には最低でも大人2人が必要になります。

大抵、複合機は業者に注文することになりますから、オフィスへの搬入・設置はその業者が行います。
したがって、複合機を導入する人は、業者の搬入・設置作業に立ち会って、その作業を見守るだけになります。

設置前に、複合機をオフィスのどの場所に設置するかを決めておかないと、業者の納入後に複合機の場所を移動しようにも、先述のように複合機は重いので、その移動は容易ではありません。
業者がいるうちに最適な設置場所にセッティングしてもらいます。

業者選びのポイント

・特徴をつかむ

コピー機の入手方法が決まったら、次は注文する業者を選ぶ必要があります。
もっとも、大抵の業者は販売・リース・レンタルのすべてに対応しているので、見積もりの段階でいろいろ提案をしてくるので、もう一度詳しく説明を聞いて、どの入手方法がよいかは、見積もりの段階で決定するつもりでも問題はありません。

コピー機に関しては、新品だけを取り扱う業者、中古だけを取り扱う業者、あるいは新品と中古の両方を取り扱う業者があります。
また、特定のメーカーだけを扱う業者、幅広いメーカーを取り扱う業者があります。
販売だけでなく、メンテナンスも提供する業者もあります。
その後の手間を考えると、販売だけでなく、メンテナンスまで含めて提供している業者を選ぶべきということになります。